スクワットで膝が痛くなる原因は?身体の専門家が対策や代わりの筋トレも徹底解説! | RE:NOW

スクワットで膝が痛くなる原因は?身体の専門家が対策や代わりの筋トレも徹底解説!

  • 筋トレ

柔道整復師・鍼灸師

ひがしだいすけ

スクワットで膝を痛めてしまい、次のような悩みを抱えてはいませんか?

「なぜ、膝が痛くなるのか?」

「スクワットの膝痛はどうすればいい?」

代わりの筋トレ法を知りたい」

ボディメイクで理想の体を手に入れるために、スクワットでお尻を鍛えるのは効果的な手段です。しかし、膝を痛めてしまってはせっかくのトレーニングに水を差すことになります。

そこで本記事では膝の治療に10年間携わった鍼灸整体師が、スクワットで膝が痛くなる原因と、痛めないための対策を解説。スクワット以上に効果的に下半身を鍛えられる方法もご紹介しますので、参考にしてください。

スクワットで膝が痛くなる原因

スクワットをすると膝が痛くなる人は、意外と多いものです。

そこで、まずはスクワットで膝が痛くなる原因についてお伝えします。

スクワットによる膝痛を解決するためのヒントとして、参考にしてください。

股関節や足首が使われていない

股関節や足首を使ってスクワットをしないと、膝を痛める可能性が高くなります。

なぜなら、スクワットで腰を落とすときに、膝に過度の負担がかかるからです。

股関節や足首を使ってスクワットをするには、各関節が柔軟であることも重要。ケガを予防するためにも、日ごろからストレッチに取り組みつつ、スクワットを実践する前には柔軟体操も行いましょう。

膝が内側を向いている

スクワットをするときに膝が内向きになると、膝を痛めやすくなります。

膝が内向きになると、つま先と膝の向きが一致しなくなり、膝関節がねじれた状態になりやすいのです。

膝関節は前後の動きには対応できるのですが、ねじれるような力のかかり方には弱い特徴があります。

スクワットをするときは、つま先と膝の向きが同じ方向になるように意識しましょう。とくに股関節の内側が硬い人は、気づかぬうちに膝が内側に入りがちなので、注意してください。

つま先重心になり過ぎている

つま先重心になり過ぎると、膝への負担が大きくなり痛めやすくなります。つま先重心とは、重心が前になることで、股関節や足首で受け止めるべき負担を膝で受け止めている状態です。

つまり、膝以外の関節でも分散して支えるべき身体の重みが、膝に集中してしまい膝を痛めます。

さらにつま先重心は、スクワットで鍛えられるはずのお尻や太ももの裏側の筋肉には効きづらくなります。

膝を痛めずに、効果的なスクワットをするためにも、重心は後方寄りになるように心がけましょう。

半月板など膝を負傷している

過去に半月板を負傷している場合は、スクワットをすると膝が痛くなることがあります。

負傷で半月板に何らかの問題があると、関節に炎症が起こりやすくなるため、膝が痛くなるのです。

半月板は、膝上の大腿骨と膝下の頸骨と言われる骨同士の摩擦や負荷を軽減するようなクッションの役割があります。

そのため、過去に膝を負傷して、半月板がなかったり、一部が欠けていたりすると膝の中で骨同士が擦れたりぶつかったりして炎症が起きやすいのです。

スクワットは膝に負担がかかり易い筋トレです。

半月板の負傷で膝が痛い場合は、代わりのトレーニングで下半身を鍛えることをおすすめします。

膝が痛くてスクワットができないときの対策

ここでは膝が痛くてスクワットができないときの対策について、以下の内容をお伝えします。

  • 筋トレを休んで股関節のストレッチをする
  • 膝を痛めたときのフォームの見直す
  • 膝が痛いときはサポーターを使う
  • 膝が治るまでスクワットを中止する

いずれも、スクワットで膝を壊さないために重要なことなので、ぜひ参考にしてください。

筋トレを休んで股関節のストレッチをする

膝が痛くてスクワットをできないときはいったんは筋トレを休んで、股関節のストレッチをするとよいでしょう。

股関節が硬いとスクワットのときに、下半身を正しく使えずに膝の負担が増えて、痛みの原因となります。

とくに股関節の内側が硬いと、自然と膝が内側に入りやすく、いつの間にか膝を痛めるようなフォームになることも多いのです。

次に、スクワットの正しいフォームをご紹介しますので、そちらも参考にしてください。

膝を痛めたときのフォームの見直す

膝を痛めたときのスクワットは、フォームが正しくないことが多いものです。

そのため、股関節のストレッチをするのと同時にフォームも見直すと良いでしょう。

正しいスクワットのフォームは、次の点をチェックしてみてください。

  • 膝を曲げたときにつま先と膝が同じ方向を向いていること
  • 膝を曲げたときに膝がつま先の前に出ていないこと
  • 腰が曲がっておらず程よく背筋が伸びていること

膝の負担を軽減したスクワットをするには、膝を曲げたときの下半身の状態をチェックすることが大切です。

上記の1番目と2番目は必ずチェックするようにしましょう。

膝とつま先が同じ方向を向くことで、膝のねじれを防止でき、膝がつま先の前に出ないようにするとつま先重心にならずに済みます。

3番目は、スクワットで腰を痛めないようにするために重要なことです。

腰が過度に反り過ぎたり、丸くなったりすると、スクワットで腰を痛める原因になるため注意しましょう。

正しいフォームで膝や腰を痛めないようなスクワットを実践してください。

膝が痛いときはサポーターを使う

スクワットで膝を痛めてしまったら、サポーターを着用するとよいでしょう。

膝のサポーターは膝関節を加圧することで、膝の負担を軽減させる効果が期待できます。ベルト式のサポーターだと、膝周りをしっかりと締め付けて着用できるため、包帯に近い固定力も期待できます。

膝に痛みがない場合は、筒形のサポーターもおすすめ。靴下を履くように手軽に装着できため、日常的にも使いやすいサポーターです。

膝のサポーター以外にも、コンプレッションウェアを着用する方法もあります。膝だけではなく太もも全体を着圧でカバーできるため、スクワット後の筋肉疲労の軽減も期待できます。

膝が治るまでスクワットを中止する

膝が痛くなった場合は、治るまではスクワットを中止するのも大切です。

無理にスクワットを続けてしまうと、炎症が強くなり、腫れたり水が溜まったりする恐れがあります。スクワットは膝への負担が大きな筋トレなので、それ以外の膝への負担が少ないトレーニングで下半身を鍛えるとよいでしょう。

次に、スクワットの代わりに下半身を鍛える方法をご紹介します。

膝が痛いときにスクワットの代わりに下半身を鍛える方法

膝が痛いときに無理をしてスクワットをするのは、身体にとってよくありません。

とはいえ、お尻や下半身の筋肉を維持するためにも、トレーニングは必要です。

そこで、ここではスクワットの代わりにおすすめのトレーニング法を3つご紹介します。ボディメイクやスポーツのために、お尻の筋トレを続けたい人はぜひ参考にしてください。

ヒップリフト

ヒップリフトは膝や腰への負担が少ない、下半身のトレーニング法です。

仰向けの状態から、お尻を持ち上げる動作なので、自重による負担を膝にかけずにお尻や太もも裏側のハムストリングスを鍛えられます。

腰痛にも効果が期待できる筋トレなので、スクワットで腰が痛い人にもおすすめのトレーニング法です。

ワンレッグヒップリフト

ワンレッグヒップリフトはヒップリフトよりもさらに、お尻や体幹への負荷を大きくしたトレーニング法です。

ヒップリフトは比較的に誰にもできる初心者にもおすすめのトレーニングですが、普段からスクワットをしている人にとって物足りない可能性があります。

そんな時は、ワンレッグヒップリフトで片足ずつ下半身を鍛えてみてはいかがでしょうか。

両足で行うヒップリフトとは比べ物にならないくらい、高い負荷でトレーニングできるので、しっかりとお尻を鍛えていきたい人におすすめです。

バックキック

バックキックは膝への負担がほぼゼロの上に、お尻の筋肉を幅広く鍛えられる筋トレです。

四つん這いの状態から足を後方へと、持ち上げると大殿筋と言われるお尻全体を覆う筋肉を鍛えられます。

さらに、足を横に広げると中殿筋と言われるお尻の外側の筋肉の強化が可能。中殿筋を鍛えておくと、走ったり歩いたりする際に体の左右へのブレを抑えて膝の負担を軽減できると言われています。

つまり、バックキックはスポーツ時の膝の故障を予防する効果も期待できるのです。

まとめ

スクワットをすると膝が痛くなる原因は、次の通りです。

  • 股関節や足首が使えていない
  • 膝を曲げたときに膝が内側を向いている
  • つま先重心になり過ぎている
  • 過去に半月板を負傷した経験がある

スクワットで膝が痛くなる原因に対処するには、股関節を柔軟にしたうえで、膝とつま先が同じ向きになるように膝を曲げるようにしましょう。

また、膝がつま先の前に出ないようにして、つま先重心ではない後方寄りの重心でスクワットをすることが重要です。

既に膝を痛めてしまった場合は、無理にスクワットを行わずに、ここで紹介した別の方法で下半身を鍛えましょう。

下半身の筋トレは、ボディメイクをするためにも、ぜひ取り組んでおきたいところ。パーソナルトレーニングジムを利用すると、膝を痛めずにより効果的なお尻の筋トレを実践できます。

トレーナーの指導のもと、トレーニングマシーンやダンベルも使いながら、安全に下半身を鍛えられますので、ボディメイクの際は相談してみてはいかがでしょうか。

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本記事の執筆者

柔道整復師・鍼灸師

ひがしだいすけ

柔道整復師・鍼灸師の健康・医療ライター。過去の臨床経験や専門知識をもとに、健康お役立ち情報を発信しています。健康に関することをわかりやすくお伝えするために、ライターとして日々活動中です!

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