パーソナルジムに通うのは週1回で十分?【現役トレーナーが解説】 | RE:NOW

パーソナルジムに通うのは週1回で十分?【現役トレーナーが解説】

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理学療法士・パーソナルトレーナー

鈴木裕子

パーソナルジムは週1回または週2回のところが多いです。

しかし、週2ならまだしも、本当に週1回で痩せることができるのでしょうか。

そこで記事では、以下の点について現役トレーナーが解説します。

  • パーソナルジムは週1回でも効果があるか
  • 週2回通うのとどのような違いがあるのか

さらに、より効果を出すためのパーソナルジムの通い方についても紹介しますよ!

ちなみに最初にお伝えしておくと、すべてのパーソナルジムに週1プランがあるわけではありません。ですので、実は週1で通えるパーソナルジムを探すだけでも結構手間なのです。

そうした手間を省くために、週1で通える編集部おすすめのジムを最初に紹介します。いずれも無料カウンセリングが受けられるため、興味のある方はぜひご覧ください!

パーソナルジムに週1回通って身体は変わる?

結論から言うと、週1回でも効果はあります

週1回でも食事管理はしてもらえる

身体を変えるためには、トレーニングだけではなく食事が大切。特にダイエットにおいては、食事:運動は8:2と言われるくらいです。

なぜならいくらトレーニングしたからと言って、それ以上に食べてしまえば痩せることができないからです。

その点、パーソナルジムはトレーニングの回数に関わらず、食事管理が受けられます。ですので、週1回だからといって、食事管理を理由に効果が薄れる心配はありません。

とはいえ、単純に週1回が良いかと言えばそうとも限りません。

週1でも効果があるが、回数よりも目的を重視すべき

大前提として、回数は目的に合わせて選ぶべき

というのも、脂肪を減らして体重を落としたい、筋肉をつけて身体を大きくしたいなどの目標ではトレーニングメニュー・食事管理が異なるからです。

パーソナルジムの料金は安くないので、せっかく通うのであれば、しっかりと効果を出したいですよね。効果を第一優先で考えるのであれば、目的にあった回数を選ぶべきです。

そのため、とりあえず1回というアプローチはおすすめできません。

では続けて、週2回と比べてどうなのかをみていきましょう。

パーソナルジムのコースで週2回が多い理由

パーソナルジムでは、週2回のコースが多いです。理由は以下のとおりです。

  • 筋肉がつきやすい
  • お客様のモチベーションを維持しやすい
  • 料金を高く設定できる

順番に見ていきましょう。

筋肉がつきやすい

トレーニングで傷ついた筋肉は、部位にもよりますが約48〜72時間ほどして回復し、トレーニング前の筋肉量よりも増加します。これを「超回復」と言います。また、筋肉の損傷・修復を繰り返す事で徐々に筋肉量が増加。その結果、痩せやすい身体になったり、身体を大きくしたりする事ができるのです。

そのため、トレーニングは中2日ほど空けて行うのが良いという事から、パーソナルジムでは週2回のコースが多くなっています。

ただし、トレーナーによっては無理せず行える週1回がベストと考える人もいます。そのため、この観点だけにとらわれず、トレーナーに相談してみると良いでしょう。

お客様のモチベーションを維持しやすい

やはり週2回の方がモチベーションが維持しやすい傾向にあります。なぜなら、前回のトレーニングから1週間空いてしまうと正しいフォームや意識する点などを忘れがちで、自分の身体の癖が出やすくなってしまうからです。

たとえば、「普段の生活の中でいい姿勢でお腹に力を入れて過ごしましょう」とお伝えしても、1週間の間にどの姿勢がいい姿勢か、お腹の力の入れ方はどうやるのか分からなくなってしまう事が多いです。これは自分の長年の身体の使い方の癖に戻ってしまうからですね

一方、週2回の場合、忘れそうなタイミングでアドバイスをもらえるため、身体への意識が高い状態がキープしやすく、トレーニングに対するモチベーションも維持しやすいと考えられます。

料金を高く設定できる

週2回のコースが多い理由として、料金を高く設定できるという点もあります。パーソナルジムといっても商売ですので、週1回通ってもらうのと週2回では料金も倍になります。そのため、週2回に設定しているところが多く、週2回だと1回単価が安くなる場合もあります。

以上がパーソナルジムで週2回が多い理由です。

なお、週1か週2かで迷う方の多くは料金の違いが多いのではないでしょうか。たしかに週1は週2に比べて安いので、自分でトレーニングできる人などにとっては週1の方が安上がりと思うかもしれませんね。

ですが、大切なのは効果です。効果がでなければ、せっかくの時間とお金が無駄になりますよね。

では週1回と週2回ではどのくらい効果に差があるのでしょうか。続けてみていきましょう。

週1回と2回で効果の差とは

まず多くの方は「週1回よりも週2回の方が効果が出やすい」と思うでしょう。

基本的には週2回の方が効果がでやすい

ご想像のとおり、週1回より2回の方が効果が出やすいのは筋肉の発達メカニズムからしても明らか。

発達のメカニズムとはさきほどの超回復のことです。週2回であれば、自然と筋肉が発達しやすいサイクルでトレーニングを行うことができます。

ただし注意点もあります。

週2の場合は疲労・回復への考慮が必要

疲労が溜まっている中でのトレーニングは逆効果になることもあります。なぜなら、疲労やストレスが溜まっている状態では体の中のビタミンが失われてしまうから。ビタミンは身体の免疫力にも関係してくる栄養素なので、これらが不足している状態でさらに身体に負荷をかけると免疫力が低下し、体調を崩す恐れがあります。

加えて、疲れていると集中力も低下し、怪我のリスクも高まります。

このように一長一短はありますが、基本的には週2回の方が効果がでやすいと思っていただいて問題ありません。

とはいえ、週1がダメというわけではありません。必要な運動量さえ保つことができれば、十分効果を得ることが可能です。では続けて、週1で必要な運動量について解説します。

パーソナルトレーナーが教える「1回のトレーニングで必要な運動量」とは

実際、1回のトレーニングではどれくらいの運動量が必要でしょうか。ダイエットやボディメイクなどの目的によってもトレーニングメニューは変わります。また体重や元々の筋力によっても変わってくるので、一概には言えませんが、以下を参考に運動量をイメージしていただければと思います。

脂肪を落として痩せたい人

厚生労働省によると、1kgの脂肪を落とすのに必要なカロリーは7,000kcalと言われています。

まずは1日のカロリー削減目標を立てる

1kgの脂肪に対して、必要な期間を考慮すると、1日の削減目標を算出することができます。計算式で考えると以下のとおりです。

7,000kcal×落としたい体重(kg)÷減量日数(日)=1日の削減目標カロリー

たとえば、1ヶ月で1kg痩せたい場合、1日の削減目標カロリーは7,000kcal×1kg÷30日=233kcalになります。

あとはこの削減目標に対して消費カロリーと摂取カロリーを考えます。まずは消費カロリーです。

消費カロリーの計算方法

消費カロリーの計算は、METs(メッツ)を使います。METsとは運動強度の事で、体重と運動時間を計算する事で消費カロリーを導き出す事ができます。

例えば、体重60kgの人が250kcal程度の運動を目指したい場合は1時間で何METsの運動をすれば良いでしょうか。

計算式はこちらです。何もしなくても1METsが消費されるので運動のみのカロリーを計算する場合は1METsを引きます。

(●METs-1METs) × 60kg × 1時間 × 1.05 = 250kcal

これを計算すると1時間で約250kcalを消費しようとすると約5METsの運動をする必要があるとわかります。

国立健康・栄養研究所のメッツ表によると、サーキットトレーニングやウェイトトレーニング、エアロビクスなどが5METsの運動です。

ちなみに、有酸素運動だけでは脂肪も燃焼しますが、筋肉も燃焼させてしまいます。よって、ウエイトトレーニングと有酸素運動を組み合わせて行うのがオススメです。

筋肉をつけて身体を大きくしたい人

筋肉をつけて身体を大きくしたい場合は、高い負荷で少ない回数を行うのが効果的です。1回だけ出来る負荷を1RMといい、その67〜85%の重さで6〜12回反復して行うのが筋肥大に効果があると言う研究結果があります。

例えば、50kgのバーベルを1回持ち上げる事ができる場合、1RMが50kgということになります。

50kgの67〜85%は33.5〜42.5kgなので、その重さで6〜12回行うのが筋肉を大きくするのに有効です。

一人で適切な負荷を見つけるのは難しいですが、パーソナルジムであれば専門のトレーナーが補助に入りながら適切な重さを設定してくれるので安心です。

そのため、パーソナルジムのトレーニング日以外の日も有効に活用する事でさらに効果が高まります。パーソナルジム以外ではどんなことをするのが良いかご紹介します。

週1回のパーソナルジムの日以外は何をすれば良い?

週に1回のパーソナルジムの日以外はどのようなことをすると良いのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

食事管理

食事管理は最も重要です。

繰り返しになりますが、ダイエットやボディメイクでは食事8割・運動2割と言われています。なぜなら、筋肉はタンパク質から作られており、タンパク質を分解するためにビタミンやミネラルが必要になるからです。また、身体や脳を動かすためには糖質(炭水化物)も必要ですし、細胞の膜などは脂質でできています。これらをバランスよく摂取することで健康的な身体が作られます。

また、目指す体型によってもバランスは変わってきますが、やはり食べ物で身体が作られていることには変わりありませんので、運動よりも食事が大切です。

ストレッチ

また、ストレッチも運動の効果を上げるのに重要。

なぜなら、ストレッチは血流を改善したり、関節の可動域を広げたりする効果があるからです。血流が改善することで、代謝が上がったり、老廃物を排出しやすくなり痩せやすい身体につながります。また、関節の可動域が広がると筋肉を動かす範囲が拡大するため、より筋肉をボリュームアップさせるのにも効果的です。

ただし、ストレッチにも注意点があります。得意な部位のストレッチばかりしていると筋肉のバランスが崩れることがあり、筋トレ時は逆効果に。トレーナーに身体の筋肉のバランスを見てもらい、必要なストレッチを教えてもらいましょう。

自主トレ

最後に自主トレです。

パーソナルジムの日以外でも筋トレができるようでしたら、かなり効果が出るのを早める事ができます。先ほどもお伝えしましたように、筋肉は超回復を経て筋肉がついていきますので、筋トレの理想は週2回です。週1回のパーソナルジムと週1回の自主トレでかなり効果を高める事ができるでしょう。

ただし、自己流になってフォームが崩れてしまっていては怪我のリスクや逆効果になることもあるので、しっかりとトレーナーに確認して、自主トレメニューを作成してもらいましょう。

さてここまでは週1回パーソナルジムに通うことに対して具体的に解説してきましたが、実際のところなかには週1回通っても身体の変化を感じることができない方もいます。

基本的には効果が期待できる週1回のパーソナルジム通いにおいて、なぜ効果がでないのでしょうか。実は効果が出ない方には特徴があります。

では、どのような特徴があるのでしょうか。

週1回で身体の変化を感じられない人の特徴

週1回だとなかなか効果が出ない方もいらっしゃいます。そういった方の特徴が以下の通りです。

週1回のトレーニングを大切にできない人

基本的にパーソナルトレーニングの時間は30〜90分のところが多いです。よって1回平均60分とすると、1週間は24時間×7日で168時間。パーソナルトレーニングはそのうちの1時間と言うことになり、この時間をいかに大切に過ごすかが重要になります。この時間にしっかりと筋肉に意識を向けてトレーニングすることで、普段使われない筋肉が使われるようになり、トレーニング日以外の日常生活での筋肉の使い方を変化させる事ができます。

そのため、週1回のトレーニングをおざなりにする方は効果が薄いでしょう。

ジムのトレーニングだけに頼ってしまう人

中にはパーソナルジムでトレーニングしているからといって、それに甘えてお菓子を食べてしまったり、全く運動をしない方もいます。先ほどもお伝えした通り、168時間のうちの1時間だけの運動ではなかなか効果を出すのは難しいです。

実際、私が週1回担当しているお客様でしっかりと効果が出ている方は、お酒を減らしたり炭水化物を制限したりと食事を意識されています。また、普段からお腹に力を入れることを意識したり、簡単な運動を取り入れられている方はしっかりと効果が出ています。メインの生活はジムの時間以外の167時間ですので、週に1回のトレーニングの時間はフォームの確認や普段の生活をどう過ごすかのアドバイスをもらう機会として使うのがおすすめです。

まとめ

結論、パーソナルジムに通うのは週1回でも効果はありますが、ジムの日以外でも食事や身体に意識を向けて生活する事で目標達成が早まります。

短期集中で体重を落としたいと言う事でなければ、自主トレと併用しながら週1回のパーソナルジムを効果的に使うのがオススメです。これからパーソナルジムへの入会を検討されている方は、まずは週1回から無理なくスタートしてみてはいかがでしょうか。

なお、繰り返しになりますが、すべてのパーソナルジムが週1で通える訳ではありません。週1で通えるパーソナルジムを探すだけでも結構手間に感じるはずです。そこで最後にもう一度、週1で通えるおすすめパーソナルジムをご紹介します。どこも無料カウンセリングが受けられるのでぜひ入会を検討してみてくださいね!

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本記事の執筆者

理学療法士・パーソナルトレーナー

鈴木裕子

理学療法士・パーソナルトレーナー・2児のママ。つくば市の自宅サロンREPAIRでリハビリからボディメイク、産後ケアなどお客様にあったメニューで健康的な身体作りをサポートしています♪

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