タンパク質は痩せる?ダイエットに必要な理由と食べ過ぎるリスクを解説 | RE:NOW

タンパク質は痩せる?ダイエットに必要な理由と食べ過ぎるリスクを解説

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管理栄養士・幼児食マイスター

kawano

「ダイエット中はタンパク質を摂るべき」
「高タンパク質ダイエットはすごく痩せやすい」
などと耳にしたことませはありませんか?

確かに、タンパク質は痩せたい人にとって必要な栄養素です。
しかしタンパク質を摂るだけでは痩せません

なぜ痩せたいときにタンパク質が必要なのか
どんな摂り方をすればダイエット効果を感じやすいのかを理解することが大切です。

そこでこの記事では、タンパク質とダイエットの関係について詳しく解説します。

  • タンパク質を必要とする理由
  • 高タンパク質ダイエットの方法
  • タンパク質の摂り方

などをについて理解できるので、ぜひ参考にしてください。

タンパク質が痩せるために必要な理由

タンパク質が痩せるために必要な理由は2つあります。

  • 筋肉をつくる材料だから
  • 体に欠かせない栄養素だから

詳しい理由を紹介します。

筋肉をつくる材料だから

タンパク質は筋肉をつくる材料です。筋肉はたくさんの筋繊維が集まってできていて、常に合成と分解を繰り返しています。合成に必要なのがタンパク質。タンパク質がなければ筋繊維が合成できず、分解だけが進んで量が減ってしまいます

では、なぜダイエット中に筋肉をつくりたいのでしょうか?
答えは、筋肉を増やしてエネルギー消費を上げたいからです。

筋肉量の増加にともなって消費エネルギーが増える理由は次の通りです。

  • 運動時のエネルギー消費が増える
  • 基礎代謝も増える

筋肉を使うとき、多くのエネルギーが必要です。筋肉の量が増えれば、もちろん運動時のエネルギー消費量も上昇します。また安静時のエネルギー消費量や体温を維持する力もアップ。結果「何もしなくても消費されるエネルギー量」つまり基礎代謝が増え、痩せやすい体に近づけます

体に欠かせない栄養素だから

タンパク質は筋肉だけでなく、血液・酵素・ホルモンなど体のあらゆる細胞をつくっている大切な栄養素です。タンパク質が不足すると体がきちんと機能しなくなり、代謝が落ちたりエネルギー消費量が減ったりします。

ダイエット中は筋肉量を増やす以外にも、

  • 血液の流れを整える
  • 腸内の環境を整える
  • 消化をスムーズに行なう

などを意識すると代謝を上げやすくなり、すべてにタンパク質が必要です。

タンパク質のメリットが注目され生まれたのが「高タンパク質ダイエット」です。どのようなダイエット方法なのか確認していきましょう。

高タンパク質ダイエットとは

高タンパク質ダイエットとは、名前の通り「タンパク質をたくさん食べるダイエット方法」です。

私たちが普段食べている物は、3つの栄養素「タンパク質」「脂質」「炭水化物」に大きく分けられます。このうち、脂質と炭水化物はエネルギー源として働く栄養素で、食べ過ぎると肥満のリスクが上昇しやすいです。

一方のタンパク質は体をつくる栄養素。筋肉や肌、髪の毛や免疫細胞など身体のさまざまな部分を構成しています。食べ過ぎたとしても肥満の直接的なリスクにはなりにくいことから、高タンパク質ダイエットが注目されるようになりました。

しかし、タンパク質をたくさん食べても体は平気なのかな…?と気になりますよね。過剰に食べたときのデメリットもお伝えしていきます。

タンパク質を食べ過ぎるとどうなるの?

タンパク質を食べ過ぎると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 腎臓に負担がかかる
  • 尿酸が上がりやすい
  • 腸の調子が悪くなる
  • 脂質を摂りすぎる可能性もある

腎臓に負担がかかる

タンパク質は、分解されると窒素やアンモニアなど体にとって害のある成分ができます。窒素やアンモニアを排泄するのが腎臓です。

よってタンパク質を摂り過ぎれば、腎臓に負担がかかるのは間違いありません。

尿酸があがりやすい

また、タンパク質が多い食品である魚や肉はプリン体や脂質も多いものが大半です。プリン体を摂り過ぎると尿酸や血中脂質が上昇してしまう可能性があります。

腸の調子が悪くなる

そして腸内の中にいる悪玉菌はタンパク質が大好物です。タンパク質中心の食事を続ければ、糖質をエサにしている善玉菌よりも悪玉菌が多くなる。結果、腸内の環境は悪くなり、下痢や便秘などが起こりやすくなります

脂質を摂りすぎる可能性もある

タンパク質を多く含む食材は、肉類や青魚など脂質が豊富なものがあります。そのため、たくさん食べると知らず知らずのうちに脂質を摂り過ぎてしまう可能性もあるのです。脂質を摂り過ぎると、コレステロールや中性脂肪が上がり、心臓や血管に負担がかかります。

このようにタンパク質は摂りすぎるデメリットが大きいので、適量摂取がおすすめです。

タンパク質の摂り方:適量摂取がおすすめ

タンパク質は適量を摂取しましょう
「適量」には個人差があるので、以下を参考にして計算してみてください。

  • 体重1kgあたり1gを目安にする
  • 運動量の多い方は体重1kgあたり1.5~2gに増やす

体重1kgあたり1gのタンパク質が適量です。あなたが50kgであれば、1日に50gのタンパク質を摂ると良いでしょう。

ただ、運動やトレーニングを厳しく行なっている方は、もう少し多めにタンパク質を摂った方が良いです。筋肉を使う機会が多いとタンパク質の消費量も増えます。

運動量の多い方は、体重1kgあたり1.5~2gのタンパク質を目安にしてみてください。50kgの方であれば、75~100gのタンパク質が適量になります。

「でも、タンパク質ってどんな食材で摂れるのかな」と悩んでしまいますよね。

タンパク質を含む食材についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

タンパク質を効率よくとれる食材

タンパク質を効率よくとれる食材は次の通りです。それぞれタンパク質の含有量も記載しておきます。

  • 肉・・・20g前後
  • 魚・・・20g前後
  • 大豆製品・・・10g前後
  • 卵・・・6g前後
  • サプリメント・・・10g前後
  • プロテイン・・・15g前後

※1食あたり

肉や魚はタンパク源としてメジャーな食材です。一食でも十分なタンパク質を得られるのですが、脂質が多いものもあるので食べる量には注意しましょう。

また、手軽に食べられるとして人気がある食材が卵。卵はビタミンCを除くすべてのビタミンを含んでいます。ただ卵も脂質やコレステロールが多いので、食べ過ぎないように。

意外にもタンパク質を多く含む食材が大豆製品です。豆腐はもちろん、高野豆腐や納豆などでも大豆タンパク質を摂取できます。大豆は女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンを含むため、メリハリのあるしなやかな体型を目指す方にぴったりの食材です。

最後に紹介するのがサプリメントやプロテインです。エネルギーを抑えながらタンパク質だけを摂りたいときに重宝します。気をつけたいのは「サプリメントやプロテインだけでタンパク質を補う」ことです。

サプリメントやプロテインだけでは栄養不足になってしまいます

サプリメントではなく食事でタンパク質を摂ることをベースにし、サプリメントやプロテインなどで不足分を補うと上手に摂れます。

タンパク質でダイエット効果を得るためのコツ

タンパク質でダイエットの効果を得るためには次のコツを押さえましょう。

  • 運動をして筋肉を動かす
  • ビタミンCで吸収効率を上げる
  • 水分を摂って代謝を上げる

運動をして筋肉を動かす

タンパク質を摂っても、動かさなければ筋肉は増えません。筋肉によるエネルギー消費量を増やすなら、タンパク質を摂りながら運動をして筋肉を使うのが一番の近道です。

ウォーキングなどの有酸素運動でも筋トレなどの無酸素運動でも、筋肉を使えば増えます。筋肉は短期間で増えるものではないので、焦らず継続して「運動×タンパク質摂取」に取り組んでみたください。

ビタミンCで吸収効率を上げる

タンパク質はビタミンCと一緒に摂るとスムーズに吸収・利用できます。タンパク質の多い食材を食べるとき、一緒にビタミンCが豊富な食材を摂ると良いでしょう。

一部ですが、以下の食材にはビタミンCが含まれています。

  • ブロッコリー
  • パプリカ
  • じゃがいも
  • いちご
  • キウイ

付け合わせやソースなどで一緒に摂ることをおすすめします。

水分をとって代謝を上げる

タンパク質を摂る目的でもある代謝の向上は、水分をしっかりと摂ることでサポートできます。

筋肉にも含まれている大切な成分で、水分は体の代謝を動かすために欠かせません体重あたり40mlの水分摂取を意識して飲むようにしてみてください。

まとめ

タンパク質がなぜ痩せるために必要なのかを解説しました。タンパク質の大切なポイントを再度お伝えします。

  • 筋肉をつくるために欠かせない
  • 体のさまざまな細胞で必要
  • タンパク質を食べるだけでは痩せない
  • 摂り過ぎはリスクがある
  • 適量は体重1kgあたり1g
  • タンパク質は肉・魚・卵・大豆製品に多い
  • サプリメントやプロテインも併用する

ダイエットを成功させるためには、エネルギーの代謝を担っている筋肉や内臓をつくっているタンパク質が必要です。しかし、ただたくさん食べるだけでは腎臓や腸へ負担がかかってしまうこともあります。

体重に合わせてタンパク質の適量を知り、上手に食事の中で取りいれることを大切にしましょう。食事で補うのが難しいときは、サプリメントやプロテインを併用してみると良いですよ。

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本記事の執筆者

管理栄養士・幼児食マイスター

kawano

クリニックでの栄養指導を担当。ちょっとした栄養の疑問に答えるブログを運営。食生活の悩みに全力で答えられるよう頑張っています♪

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