バーベルスクワットは痩せる?ダイエット効果や正しいやり方を解説 | RE:NOW

バーベルスクワットは痩せる?ダイエット効果や正しいやり方を解説

  • 筋トレ

元パーソナルトレーナー/フィットネスライター

鈴木晴喜

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「バーベルスクワットをすれば痩せる?ダイエットに効果的?」

「バーベルスクワットの効果的なやり方を知りたい」

このようなお悩みを解決します。

バーベルスクワットは負荷を増やせる分、筋トレ効果も大きくなるので、メリハリのある体になりたい・ダイエットを加速させたい人にとっては非常におすすめの筋トレです。

この記事では、バーベルスクワットのダイエット効果や効果的なやり方などを解説します。

初めての方にもわかりやすく解説していくので、ぜひ参考にしてください!

バーベルスクワットは痩せる?

結論からいうと、バーベルスクワットを継続すれば痩せやすくなりますよ

その理由は下記の3つです。

・カロリー消費量が多い
・基礎代謝量がアップする
・成長ホルモンの分泌が促進される

それぞれ詳しく解説しますね。

カロリー消費量が多い

バーベルスクワットは脚やお尻といった下半身の筋肉だけでなく、体幹部も鍛えられる筋トレです。

全身の筋肉をいっぺんに鍛えられるので、それだけカロリー消費量も多くなります。

痩せるためには「消費カロリー>摂取カロリー」の状態をつくることが必要。

バーベルスクワットをすれば1日の消費カロリーがアップし、体脂肪を効率よく燃やせるわけです。

基礎代謝量がアップする

基礎代謝量とは、運動せずとも(安静時でも)消費されるカロリー量のことです。

基礎代謝量のうち、筋肉が消費するカロリーは約2割といわれています。

つまりバーベルスクワットで下半身の筋肉量を増やせれば、基礎代謝量がアップし痩せやすい体質になるのです。

成長ホルモンの分泌が促進される

成長ホルモンは筋肉の合成や脂肪燃焼を促す働きがあり、ダイエットに欠かせないホルモンです。

睡眠中に分泌されるほか、筋トレをすることによっても分泌されます。

バーベルスクワットでは筋肉量の多い下半身を鍛えるので、成長ホルモンの分泌量が増えやすいです。

バーベルスクワットをすれば、ホルモンの観点からも脂肪を効率よく燃やすことができるでしょう。

バーベルスクワットの正しいやり方と負荷設定

まずはバーベルスクワットの基本から解説します。「やってみたけど効果を実感できなかった」ということにならないよう、適切なフォーム・重量を理解して最大の効果を得られるトレーニングをしましょう!

正しいフォ

バーベルスクワットのやり方を解説します。

手順を以下にまとめました。

  1. バーベルを肩幅より拳2〜3つ分、外に開いて握る
  2. バーベルを首と肩甲骨の間にセットするよう、肩に担ぐ
    (パワーラックで行う場合は2〜3歩、後ろに下がる)
  3. 足を肩幅~肩幅より拳1〜2つ分、外に開く
  4. 目線を正面に向け、背筋を伸ばす
  5. 膝を軽く曲げ、お腹に力を入れる
  6. 太ももが床と平行になる深さまでしゃがむ
  7. 4の位置まで立ち上がる

基本的な動作は自体重のスクワットと変わりませんが、バーベルを肩に担ぐ点が大きな違いです。

重さが加わるので、自体重以上に筋肉に刺激を与えることができます。

きれいなフォームをキープするコツはカカト重心・肩甲骨を内側に寄せた状態をキープすること。

最初は軽めの重量から初めて、少しづつ重さを上げていきましょう

ベル重さ

スクワットに使えるバーベルは主に3種類あります。

以下の表にて、各バーベルのメリット・デメリットと特徴をご紹介します。

ツール名 適正レベル 重さ 特徴 メリット デメリット
トレーニングバー 初めて行う人 3~8kg 表面がウレタン樹脂(ゴム) 軽い 重さの変更ができない
EZバー(イージーバー) 代謝・筋力アップしたい人 10kg 両端が湾曲している 重りを付け加えられる 1度頭上に持ち上げて肩に担がないといけない
オリンピックバー / シャフト メリハリの良い体を作りたい方 20kg 2mほどの長さ 高重量にも対応 / 担ぐときの手間が無い / パワーラック内であれば安全性が高い スペースが必要

初めてバーベルスクワットを行う方はトレーニングバー・EZバーから始めてみましょう。

自体重のスクワットでも連続30回以上行える筋力がついてきた方や、メリハリのある代謝の良い体を手に入れたい方はオリンピックバーにチャレンジ!

オリンピックバーは基礎筋力が必要ですが、得られる効果も高いです。

初めてで「怖い」「1回もできないかも」と不安に思う方は、パーソナルトレーナーに筋力レベルが適正か・扱い方・フォームのチェックをしてもらうと安全に行うことができるでしょう。

セット数回数

筋トレは適切な強度で行うことが重要です。

目的別のセット数・回数について以下にてご紹介します。

目的 強度 メニュー 休憩時間 負荷の目安 頻度
基礎筋力をつけたい 60〜80% 10〜15回×3〜5セット 45~60秒 20回 2回 / 週
下半身の筋肉を大きくしたい 80% 10回×3セット 60秒 12~15回 1〜2回 / 週
引き締めたい 50~60% 20~30回×5セット 60秒 30~40回 2回 / 週
足の最大筋力を高めたい 90% 4回×2セット 120〜180秒 4~6回 2週に1回
備考 1回できる負荷を100%とした場合の数値 1セット目の段階で連続で行える最大回数 足の最大筋力は高負荷なので2週に1回で十分。合間は他の負荷で足の筋トレをする

筋トレはきついだけでも、楽すぎても効果は得られないでしょう。

自分の筋力を知りたい方はバーベルを担いで10回できるかチェックしてみてください。

10kgのバーベルで、8~10回できれば20kgで1回以上のスクワットができます。まだまだ行える場合は20kgでトレーニングメニューを組むことも可能なレベルでしょう。

ベルを使ってスクワットすること意味とは

バーベルスクワットのメリット・デメリットから得られる効果・意味について解説します。

まず、メリットは3点あります。

  1. 重さが加わるので、自体重よりも負荷が増大する / 効率的なボディメイク
  2. お腹・背中のトレーニングにもなる / 全身を鍛えられる
  3. 短い時間で追い込める / 1種目だけでOK

バーベルの重さが背骨に伝わると、姿勢のキープ・背骨の保護のために、お腹と背中の筋力が勝手に使われるので、踏ん張るだけで背筋・腹筋強化になります。

踏ん張り方を覚えると、筋肉がコルセットとしての役割を果たしてくれるので、腰痛・姿勢改善にも効果的です。

次にデメリットを4点ご紹介します。

  1. 上半身が前かがみになりやすくなる
  2. 腰を痛める場合もある
  3. バーベルの握りが弱いと、バーベルが床に落下するリスクもある
  4. 肩に重さが集中しやすく、痛みやアザが伴う場合もある

上記の事象が発生するときは、負荷が高すぎる場合が多いです。

バーベルや追加した重量に体が耐えられず、腰が丸まってしまう・前かがみになってしまうことで腰痛が誘発されます。

肩の痛みやアザは高重量を扱うほど発生しやすいです。襟元にゆとりがあるファッションが多い方は服の隙間から見えてしまう場合もあるので、気になる方はスクワットパッドを使用することで解消・軽減させましょう。

なお、ジムに行くのが面倒という方は、ホームジムもありです。

ホームジムに関する情報はウチノジムでもわかりやすく情報を発信していますのでぜひご覧ください。

ここまではバーベルスクワットの基本情報をお伝えしましたが、実際にやってみた時に、どこの筋肉に疲労感があれば正しいフォームで行えているのでしょうか?

次の項目では、効果が出やすい部分・筋肉について解説します。

ベルスクワットでえられる主な筋肉

筋トレで大事なことは鍛えている筋肉を意識すること。どこに効いてるか分からないままではもったいない。筋トレを終えた後に「効いてる感じがする」と思えるように、主に鍛えられる部分を理解してからバーベルスクワットを始めましょう!

大腿四頭筋

太ももの代名詞とも言える大腿四頭筋は4つの筋肉から構成された、筋肉の総称です。

  • 大腿直筋
  • 外側 / 中間 / 内側広筋

各筋肉単体では小さくても、大腿四頭筋としてであれば、人体の中で最も大きな筋肉

筋肉は大きいほど代謝も上がりやすく、ダイエット効果も高いので積極的に鍛えたい筋肉の1つです。

内転筋は内ももに存在する内転筋(群)は5つから筋肉の総称です。

  • 長 / 短 / 大 内転筋
  • 薄筋
  • 恥骨筋

足の付根の内側にある「プニプニ」をなくしたい人は筋トレ必須の部位でもあります。

膝を閉じる・伸ばす時に作用する筋肉ですが、内股・O脚の方ほど筋力が低い傾向にあります。

逆に、内転筋が発達・正常に機能している方ほど足の形がキレイでパフォーマンス能力も高いです。

後ほど、内転筋を強化しやすいスクワットのバリエーションもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

参考:スプリンターにおける内転筋群の形態的特性とスプリント能力の関係

大臀筋

お尻の中で1番大きな筋肉である大臀筋。

膝を伸ばす・太ももを外側にねじる・足を後ろに蹴るときに作用する筋肉です。日常生活ではイスから立ち上がる・階段を登る・歩く時に使われています。

太ももとお尻の境目が気になる」「後ろ姿がコンプレックスでタイトなパンツを履けない」方には筋トレ必須の部位です。

鍛えていくことで「キュッ」と上がったお尻が手に入るだけでなく、歩き方までキレイになります。

 

ここまではスクワットを終えた直後に疲労感を感じたい部位について解説しました。次の項目では、ご紹介した筋肉に効かせるためのコツをご紹介します。

バーベルスクワットの効果を高めるやり方

バーベルスクワットを終えた直後には太ももやお尻にも疲労感はあるけど、「腰が痛い」「膝に違和感がある」のような症状は、悪いフォーム・不適切な強度で行っている証拠の現れです。筋トレは継続が大事だからこそ、安全に行うことが重要。ここからは、そんなケガのリスクを最小限にして、最大限の効果を発揮するためのコツについて解説します。

常にお腹に力を入れる

スクワット中は常に「グッ」と踏ん張るようにお腹に力を入れておくこと=腹圧が重要です。

理由は3つあります。

  • バーベルの重さから背骨を保護するため
  • 1番力が必要な立ち上がる瞬間に脱力しないため
  • 上半身の姿勢を保持するため

腹圧が抜けると、上半身が前に倒れたり、腰が丸まってしまい腰痛を誘発・前方への転倒に繋がりかねないため大変危険です。

逆に、腹圧がしっかり入っていれば、下半身だけでなくお腹と背中を含む全身のトレーニングになります。

特に「なかなか扱う重量が増えない」「3セット目以降になると力が抜けてしまう」という方は、意識してみてください!

床を押すように立ち上がる

バーベルスクワットはマシンと違い、軌道が不安定です。

だからこそ、安定したフォームで行うことが重要となります。

バーベルスクワットで、よくある間違ったやり方はつま先重心で行うフォーム。

つま先重心だと、前方に体重が偏ってしまうため、踏ん張りが効かなくなる・上半身が前に倒れやすくなってしまいます。

上述のようにならないようにするに、足裏全体で床を押すように立ち上がりましょう。足裏の中心よりもカカト重心にすることがうまく行うコツです。

バーベルパット・ウエイトベルトを使用する

バーベルスクワットを正しいフォームで、安全に行うためにも補助アイテムを使用することは悪いことではありません!

バーベルバットは肩のスレを予防し、バーベル跡が肩に残らないよう守ってくれるアイテムです。

ウエイトベルトは腹圧の入れ方の動作学習にもなりますし、腰椎の保護としても効果もあるので「腰痛持ちで…」「腰に不安が…」という方は20kgの時点でも使っても良いでしょう。

セーフティバーをセットする

バーベルスクワットは高重量・セット数が増えるほど、しゃがんだ局面から立ち上がれないときがあるものです。

そんなときに、バーベルを置ける場所がないとバーベルを下ろすことすらできなくなってしまいます。

万が一を想定して、20kg以上のバーベルを担ぐときは基本的にパワーラック内で行い、しゃがむ深さより5〜10cmほど低い位置にセーフティバーを設置しましょう。

セーフティバーとはパワーラックの両端に設置されている可変式のバーのことです。バーベルスクワットをはじめる前にセットして安全にトレーニングを行いましょう。

 

バーベルスクワットの意識すべきポイントを理解してもらったところで、次は実践編!バリエーション種目についてご紹介します。種目によって効果も異なるので、目的にあった種目を行いましょう。

ベルスクワットおすすめトレニング

バーベルスクワットのバリエーション種目を目的・難易度別にご紹介します。

 

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ワイドスクワット

足幅を広くすることで、内ももの内転筋を鍛えることができるワイドスクワット。

股関節周りと内ももの柔軟性が必要なので、ウォーミングアップでは事前に自体重のスクワットを10回×2セットと内もものストレッチを行うことをおすすめします。

体が硬い方は、無理に足幅を広くせず可能な範囲内で行いましょう。筋トレと同時にストレッチも導入して、柔軟性も高めながら徐々に足幅を広くしていくと安全に行なえます。

セット数・回数

【引き締めたい方】

15〜20回×3〜5セット(60秒休憩)

基本的なフォームのバーベルスクワットより扱える重量は下がります。1セット目の段階で最低でも20回以上連続で行える重量を選びましょう。

【筋力強化・これからはじめる方】

8〜10回×3セット(60秒休憩)

基礎筋力が無いと、高回数をやっても引き締め効果は薄いです。男性であれば体重の80% / 女性であれば体重の半分の重さで上記のメニューがこなせるようになったら引き締めに移行しましょう。

ポイント

  • つま先と膝を同じ方向に向ける / 左足は10時・右足は2時の方向
  • しゃがむ深さは太ももが床と平行 or 平行より拳1つ分、上の高さ

足幅が広くなる分、膝が内側に向きやすく、内股になりやすいです。

きつくなってきたときほど膝を外側に向けるよう意識してみてください。

フロントスクワット

フロントスクワットは背面ではなく、前側(鎖骨付近)でバーベルを担いで行います。

お尻や太もも裏側よりも、太もも前側の大腿四頭筋に効かせやすい点が主な特徴です。

また、上半身を起こした姿勢が保ちやすいため、背中の強化としての効果も高くなります。

基礎代謝を上げたい方・姿勢改善したい方におすすめの種目です。

セット数・回数

10回×3~5セット

肩でバーベルを担ぐスクワットに比べると扱える重量は30〜50%減ります。

初めて行う方は10kgからフォーム練習を始めて、いつもの半分の重量でトレーニングを行いましょう。

ポイント

  • 肘を上げる / 上腕を床と平行の高さ
  • カカト重心
  • 胸を張って背筋を伸ばす

フロントスクワットでは、肘の高さは非常に重要です。

バーベルを前方で担ぐことで、重心が自然と前にシフトするので、カカト重心にすると安定しやすくなります。

ハックスクワット(スミスマシン)

ハックスクワットはバーベルではなく、スミスマシンと呼ばれる軌道が固定されたマシンを用いておこうなスクワットです。

バーベルにフック・レールにフックを引っ掛けるくぼみが搭載されていて限界を迎えても途中で辞めることができます。

転倒リスクが無く、腰の負担も大幅に軽減できることから安全性が高く、太もも裏・ふくらはぎが硬い方でも深くしゃがむことができる点が大きなメリット。

しかし、バーベルスクワットと違い、スミスマシンの軌道に自分の動きを合わせないといけないので、自分の体に合った位置を見つけるのが難しい点は大きなデメリットと言えます。

セッティング方法やフォームで不安をお持ちの方はパーソナルジム・フィットネスジムのトレーナーに相談してみると確実でしょう。

セット数・回数

【ヒップアップしたい・お尻を強化したい方】

体重の1/3~1/2の重さ×10回×3〜5セット

楽に感じられるようになったら重量を2.5〜5kg単位で増やしていきましょう。

【お尻・太もも裏を引き締めたい方】

体重の1/4~1/3の重さ×20回×3〜5セット

重さは軽めにして、回数を重視。筋力がある人ほど効果がでやすいので、最低でも体重分の重さで1回は持ち上げられる筋力をつけてから行うことをおすすめします。

ポイント

  • スミスマシンのバーベルにもたれかかりすぎない
  • 背筋を伸ばし、目線は正面
  • 筋トレ中は手首を動かさない
  • しゃがむ深さは太ももが床と平行になるまで / 膝が90度

スミスマシンの特性上、バーベルにもたれかかってしまうといくらでも楽に行うことができてしまいます。

しっかりと効果を出すためにも足裏全体で床を押せる位置に足をセットし、腰を丸めないフォームで行うことが効かせるコツです。

また、トレーニング中に手首を動かすと、フックが引っかかって動きが止まってしまう場合があるので、バーベルを担いだら回数を終えるまで手首は動かさないようにしましょう。

まとめ

バーベルスクワットは自体重では体感できない負荷を与えられるからこそ、効率的なボディメイクをするには非常に最適な筋トレです。

全身を同時に鍛えられて、筋力が付いてくれば太りにくく・痩せやすい体も手に入るから一石二鳥。

しかし、フォームや負荷設定が難しい点は否めません。

筋トレは量より質が大事だからこそ、正しいフォーム・適切な負荷で行うことが重要です。

「なんか効果が出ない」「いまいち効いてる感じがしない」という方は、この記事を見返しながらご自身のトレーニングメニューを振り返ってみてください。

フォームや強度に不安がある方はパーソナルトレーナーに相談してみると1番的確なアドバイスをくれます。

目的と体力レベルに合わせたトレーニングを行って、確実に結果を出しましょう!

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本記事の執筆者

元パーソナルトレーナー/フィットネスライター

鈴木晴喜

「高校時代にヒト花咲かせたい」その一心から校内マラソン大会入賞に向けで独学で勉強&トレーニングを行い見事入賞! 人生で初めて成し遂げる喜びを味わい、運動を通して 「挑戦する楽しさ」を伝えるべくパーソナルトレーナーを7年経験。 現在は経験を活かしフィットネスライターとして活動中。

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