基礎代謝1800〜2000kcalって高い?身体の専門家がわかりやすく解説 | RE:NOW

基礎代謝1800〜2000kcalって高い?身体の専門家がわかりやすく解説

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元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS

林本直

ダイエットやボディメイクのために重要なのが「基礎代謝」です。基礎代謝とは仰向けに寝た状態かつ安静にして、24時間で消費されるカロリーのこと。

基礎代謝が多ければ多いほど脂肪が燃焼しやすいため、ダイエットやボディメイクをする人にとって、基礎代謝はとても重要です。

そこで基礎代謝の目標を「1800kcal」にする人がいます。基礎代謝1800kcalは高いのでしょうか。そして適切な目標なのでしょうか。

この記事では元トレーナーの筆者が、基礎代謝1800-2000kcalは高いのか、そして基礎代謝を高める方法を解説します。

基礎代謝1800~2000kcalは高いのか?

基礎代謝1800~2000kcalは、多くの人にとって高いです。ただ、基礎代謝は年齢や性別、体格に大きく影響されます。なので、自分にとって適切な目標を設定することが重要です。

厚生労働省が基礎代謝基準値を発表しています。*1 18~29歳女性の基礎代謝は1110kcal(参照体重50kg)、30~49歳女性の基礎代謝は1150kcal(参照体重53.1kg)です。また、一番基礎代謝量の高い15~17歳男性でも1610kcal(参照体重59.7kg)。なので、基礎代謝1800-2000kcalはかなり高い数値といえます。(なお、基礎代謝についてはこちらから計算できるのでぜひ試してみてくださいね。)

基礎代謝は年齢が若かったり、体重が重かったりするほど多い傾向があります。また体重1kgあたりの基礎代謝も女性より男性が多い傾向にあるのです。

男性で体重が70kg以上あって筋肉量が多いようであれば、基礎代謝1800-2000kcalは標準の範囲ですが、女性にとっては現実的でない目標でしょう。

このように基礎代謝は年齢や性別、体格によって大きく変わるため、すべての人に共通する基礎代謝の目標値はありません

では、基礎代謝は何で決まるのでしょうか。

基礎代謝は何で決まるのか

全身の筋肉や臓器など、身体のあらゆるパーツがエネルギー代謝を行います。なので基礎代謝は全身のバランスで決まり、特にエネルギー代謝量が多いのは内臓です。

厚生労働省では体重70kg男性の例を公開しています。*1 1kgあたりの基礎代謝量は腎臓と心臓が440kcal、肝臓が200kcal、脳も240kcalです。

一方で筋肉は13kcal、脂肪は4.5kcalとされています。筋肉は基礎代謝が多い印象がありますが、1kgあたりのエネルギー代謝量は内臓よりもはるかに少ないのです。

そして脂肪も1kgあたり4.5kcalを消費します。とはいえ、脂肪よりも筋肉の方が3倍近くエネルギーを代謝するため、基礎代謝を上げるには筋肉量の増加が重要です。

また、1kgあたりのエネルギー代謝量が最も多い内臓は増やせません。ですが、健康的な食事や運動で血流を改善すれば、代謝を上げられる可能性があります。

では続いて、基礎代謝を上げる方法を解説しましょう。

一般の人が基礎代謝を1800-2000kcalまであげるには?

基礎代謝を1800-2000kcalまで上げるのは、多くの女性にとって困難です。なので最初は、現在の基礎代謝+50kcalを目指しましょう。いきなり高い目標を目指すのではなく、少しずつ基礎代謝を上げていくことが重要です。+50kcalを達成できたら、その過程で確実に身体が変わります。

1 筋トレで筋肉量を増やす
2 適度な運動と食事で、血流を増やす

1 筋トレで筋肉量を増やす

筋トレで筋肉量を増やせば基礎代謝が向上します。さきほどご紹介したように、筋肉は1kgあたり13kcalをエネルギー代謝します。なので筋肉量を1kg増やせば、基礎代謝を13kcal増やせるのです。筋肉を増やせば増やすほど基礎代謝が向上して脂肪が落ちやすくなります。

さらに、筋トレ自体に脂肪を落とす効果があります。

基礎代謝を高めたい人は、ダイエットやボディメイクのために脂肪を落としたい人が多いでしょう。そのためにも、筋トレが有効なのです。

2 適度な運動と食事で、血流を増やす

さきほど、筋肉よりも内臓の方が1kgあたりのエネルギー代謝量が多いことをご紹介しました。内臓量を増やすことはできませんが、健康的な運動や食事をすることで血流を増やし、内臓のエネルギー代謝量を上げられる可能性があります。

先ほど解説した筋トレにも、血流を改善する効果がありますし、ランニングや自転車などの有酸素運動も有効です。有酸素運動には、体内のエネルギーを作るミトコンドリアの量を増やす効果があります。

ミトコンドリアが増えれば、エネルギー代謝が増えて基礎代謝も向上します。

また、血流を改善するためにも内臓に働き続けてもらうためにも、健康的な食事が不可欠です。

このように、健康的な運動と食事によって基礎代謝が上がることで、年齢を重ねても下がりにくくなるでしょう。

まとめ

基礎代謝は年齢や性別、体格に大きく影響をうけます。基礎代謝1800kcalは、体重70kg以上で筋肉量の多い男性であれば現実的ですが、多くの女性にとっては困難な目標です。

基礎代謝1800kcalを目指すのではなく、自分の基礎代謝+50kcalくらいの目標を設定しましょう。+50kcalを達成できたら、その過程で確実に身体が変わります。

1kgあたりのエネルギー代謝量は、筋肉より内臓が多いです。ですが内臓は増やせないため、 筋トレをして筋肉を増やしましょう。筋肉量が増えれば基礎代謝が上がって、痩せやすく太りにくい身体になれます。

さらに筋トレによって血流が増加し、内臓の働きを活発化できるでしょう。他にも有酸素運動でミトコンドリアを増やしたり、健康的な食事で血流を改善することも効果的です。

健康的な運動と食事で基礎代謝を高めましょう。

それから健康的な運動と食事にはパーソナルジムがおすすめです。

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本記事の執筆者

元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS

林本直

健康科学部卒 元日本体育協会公認アスレティックトレーナー&NSCA-CSCS。大学日本代表選手(ゴルフ、ビーチバレー)のトレーニングコーチや、ラグビーチームのトレーナーを経験。現在はサプリメントインストラクターを取得し、ライターをしながらオンラインでボディメイクを指導している。

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