パーソナルジムで怪我をしないために読んでほしい【事前理解と予防策】 2022.05.10 パーソナルジムQ&A 元パーソナルトレーナー/フィットネスライター 鈴木晴喜 「運動経験も無いし、急に運動を始めてケガをしないか心配」「怪我をして生活に支障を来さないか不安」 ダイエットをしたいけど、ケガが不安で1歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。 もちろん、急に激しい運動をすれば怪我をするリスクも高くなります。 しかし、パーソナルジムであれば、1人で行うよりも格段に安全な体作りが可能です。 この記事では以下について解説します。 パーソナルジムにおける怪我の実情 怪我をしないためにやっておくと良いこと、注意点 現在、腰痛などの痛みを抱えている方や、過去に大きな怪我をしたけど運動を始めたい方はぜひ参考にしてください! 目次 パーソナルジムは一般的なジムに比べ怪我のリスクは低いトレーニング中に怪我をしないための心得パーソナルジム入会前に確認したい!怪我の予防策まとめ パーソナルジムは一般的なジムに比べ怪我のリスクは低い パーソナルジムはなぜ怪我のリスクが低いのでしょうか? トレーニング指導の特徴を含め、安全性が高い理由を解説していきます。 自分の身体の状態にあったトレーニングメニュー パーソナルトレーナーは、お客様の筋力・柔軟性・バランス能力などの体力要素と血圧・血糖値など血液の健康状態を考慮して目的を達成するためのトレーニングを行います。 逆に、以下のようなトレーニングは行わないのでご安心ください。 体が硬い方に、無理な可動域の筋トレを行わせる ウォーミングアップもなしに最初から高重量の筋トレをさせる 血圧・血糖値が高い方に、無呼吸の状態が続く筋トレばかり行わせる 始めてベンチプレスを行うのに、いきなり100kgの重りをつけたバーベルを担がせる みなさんの体力レベルにあわせ、最大限の効果が出せる適切な強度でメニューを組み、トレーニング指導をしてくれます。 トレーニング中はトレーナーが補助をしてくれる 筋トレの強度を上げたとき、最終セットの残り1~4回で肉体的な限界を迎える場合もあります。 そんなとき、パーソナルトレーニングであればトレーナーが絶妙なタイミングと力加減で補助をしてくれます。 出来る限り自力で、脱力せず筋トレで追い込むことができるので、1人でやるよりも安全かつ効率的な体作りが可能です! 特にベンチプレスやスクワットなどのバーベルを扱う筋トレは、限界を迎えると持ち上げることができないため、1人で行うと怪我をするリスクが高くなります。 過去に国内でもベンチプレスを1人で行っていたことが原因で死亡した方もいるので、筋トレで怪我をしないためにも安全管理できるパーソナルトレーナーと一緒に筋トレをしましょう。 トレーニング回数・時間が決まっておりやりすぎることがない 1人であれば「まだ出来そう」「もうちょっとやってみるか」のような気分で、ついやりすぎて生活に支障をきたすレベルの痛みや疲労を伴う場合があります。筋トレのやりすぎは最悪の場合、筋断裂や骨折にも繋がりかねません。 しかし、パーソナルトレーニングであれば、体作りができる設備が整った環境で行うため集中して質の高い筋トレができるので必要以上に行わなくてもOK! ※週1回だけ来店の方は、自宅で週1〜3回の筋トレを行う場合がある 実際にパーソナルトレーナーは入会からゴールまでの道のりを逆算して、怪我や体調不良にならないよう以下のような計画を立てています。 3週目までにプッシュアップ10回×3セットできるようになる 4週目からフリーウェイトを導入、筋力次第では1週遅らせる 3ヶ月後のゴールのときにはベンチプレスが体重の半分の重さを10回×1セット、スクワットは体重分の重さを1回挙げられようにして代謝の高い体を作る 腰椎椎間板ヘルニアの既往歴があり、保存治療で今は痛みが無いがリスクはあるので腹圧の入れ方の練習を入念に行う / フリーウェイト時はウエイトベルトを使用する 他にもやりすぎ防止のため、1回のトレーニングで行う各メニューの時間配分を事前に決めているトレーナーも多いです。 焦りが原因でやりすぎてしまう方にとって、パーソナルトレーナーは強い味方と言えるでしょう。 さて、ここまではパーソナルジムの安全性を理解していただいきましたが、それでも100%怪我をしない訳ではありません。次の項目では、怪我のリスクを最小限にするためのポイントをご紹介します。 トレーニング中に怪我をしないための心得 パーソナルトレーナーは体作りのスペシャリストではありますが、外見からあなたの体の状態や筋力レベルまでは把握できないため、より安全で効果的なトレーニング指導をしてもらうためにもあなたの協力が必要です。ここからは怪我をしないために必要な心得をご紹介します。 無理をせず身体の状態やトレーニングの辛さを伝える 人の趣味嗜好にばらつきがあるように、限界だと感じる閾値も十人十色です。 パーソナルトレーナーがトレーニング理論的には行えるだろうと判断してメニューを組んでいても、あなたにとっては限界以上の辛さである場合もあります。 そんな時は「これ以上はキツくてできません」とはっきり言いましょう。 パーソナルトレーナーも言われたからといって、対応が雑になることは無いので安心してください。 むしろ、言ってもらえた方がパーソナルトレーナー側もありがたいと思っています。 体の不調や違和感があれば、トレーニング開始前に報告して、安全な体作りをしましょう。 既往歴・持病をしっかり申告しておく 初回体験時に記載する問診票や、カウンセリングの中で過去の怪我(既往歴)と持病がある方は必ず申告をしましょう! 申告がないと、「既往歴も無いから、あの種目も行えるだろう」「持病も薬の服用も無いから、スクワットやHIITを行っても大丈夫」と認識されてしまう場合があります。 最悪の場合、古傷の痛みが再発したり、虚血性心疾患が発症してしまう可能性もあるので非常に危険です。 書くのが手間という方は、体験申し込み時にメールや電話にて伝えておくと良いでしょう。 怪我や痛みの不安を抱えている方は上記2つを行うことで、怪我のリスクを最小限に近づけることができます。 しかし、中には筋トレやダイエット知識ばかりで怪我に対応できないジムがあることも事実です。このあとは、そんなミスマッチを無くし、安全な体作りをするためにジム選びのポイントをご紹介します。 パーソナルジム入会前に確認したい!怪我の予防策 怪我や痛みにも対応できて、信頼性の高いジムを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?ここからは、痛みの原因を理解し、対応してくれるジム選びをする際に「見るべきポイント」をご紹介します。 トレーナーが有資格者か確認 パーソナルトレーナーの資格を取得するには必ず「応急処置」「安全への配慮」「エクササイズテクニック」に関する知識が必要です。 資格を持っているということは、安全性の証。 ホームページ内のトレーナー紹介をチェックして有資格者か確認しましょう。 信頼できるパーソナルトレーナーの資格を以下にまとめました。 NSCA-CPT(全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー) NSCA-CSCS(全米ストレングス&コンディショニング協会認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト) JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー) JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者) NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト) NASM-CES(全米スポーツ医学協会認定コレクティブエクササイズスペシャリスト) 健康運動指導士 健康運動実践指導者 日本スポーツ協会公認スポーツプログラマー 他にもパーソナルトレーナーに関する資格はありますが、上記の資格を取得していれば信頼性は高いです。 逆に「◯◯マスタートレーナー」「◯◯アドバンストレーナー」のような記載しかないトレーナーやジムがあった場合は注意してください。 全てNGな訳ではありませんが、基本的には「ツールの理論と使い方をマスターしている」という修了証・認定証なので、資格ではありません。 ツールに関する知識と技術があることの証明にはなりますが、安全なトレーニング指導ができることを証明するものではないので不安に思った方は一度「資格名」を検索してみましょう。 「怪我の補償」について確認 契約書・誓約書に記載されている「怪我の補償」を確認しておきましょう。 ほどんどのパーソナルジムでは記載されていますが、まれに怪我の責任・対応に関する記載が無いあるいは「施設利用中に生じた怪我について、一切責任を負いません」のような記載がされている場合もあるのでよく確認しておくことをおすすめします。 基本的にパーソナルトレーナーは個人でも法人でも損害賠償保険に加入しているものです。 入会を検討しているパーソナルジムが信頼に足る施設かを判断するためにもよく確認しておきましょう。 まとめ 怪我や体の痛みに不安がある方は独学で筋トレをするよりも、体や筋肉の構造を理解したパーソナルトレーナーと一緒に体作りを行う方が安全で確実に結果を出すことができます。 しかし、中には趣味が派生した筋トレマニアが行っているパーソナルジムがあることも確かです。 みなさんが安全に体作りに励むためにも、以下のうち1つは該当してるかチェックしてジム選びをしましょう。 パーソナルトレーナーとして有資格者であるかホームページをチェックする 初回体験時は契約書内の「怪我の保証」をチェックし、トレーナーに直接確認する。事前に確認したい場合はメールや電話で問い合わせる 機能解剖学、触診に関する書籍がジム内に置いてある 骨模型が置かれている パーソナルトレーニングに関連する触診・トレーニング理論・運動生理学などのセミナーを定期的に開催している パーソナルトレーナーは人々の健康に関わる仕事をしている以上、出血を伴う怪我や打撲など外傷に対する応急処置、高血圧・高血糖・高脂血症などの心疾患・脳疾患につながるリスクに関する知識をもっていることは当然のことです。 パーソナルジムで怪我をしないためにも、不安をお持ちの方はジム選びの際、この記事を読み返して信頼に足るジムかを判断してみてください。 [xyz-ihs snippet=”sp-fixed-menu-personal-training-gym”] Let’s SHARE!