産後ダイエットの効果を抜群に高める秘訣【筋トレ・器具も紹介】 | RE:NOW

産後ダイエットの効果を抜群に高める秘訣【筋トレ・器具も紹介】

  • 産後ダイエット

理学療法士・パーソナルトレーナー

鈴木裕子

産後ダイエットをしたいと思いつつ育児に追われ、自分の時間が取れないのがママの悩みではないでしょうか。

なかなか思うようにダイエットが進まない方、これからダイエットを始めたい方に向けて、産後ダイエットの効果を最大限に高める秘訣をご紹介します。

ぜひ、この記事を読んで効率的かつ効果的に理想の体型を手に入れてくださいね。

産後ダイエットの効果を最大限高める方法

それはズバリ食事と運動をバランスよく取り入れることです。なんだ、そんなの知ってるよと思われた方もいるかもしれません。

ですが、産後は妊娠中から体力や筋肉が落ちていることが多く、また授乳の影響で食欲も通常時とは異なる可能性があります。たとえば、普段のダイエットと同じようにアンダーカロリー(消費カロリー > 摂取カロリーの状態)を意識したとしても、

  • 思ったよりもカロリーを消費しない
  • 摂取カロリーを抑えることができない

と、頭では理解していてもうまく実践できない可能性があります。そうなると、期待した成果が表れにくく、産後ダイエットに悩む多くの方と同じ状況に陥ってしまうのです。

とはいえ、あらかじめ産後ダイエットの理解を深めておけば、そうした状況を回避することも可能。本章では具体的にどのように食事・運動のバランスを意識すべきか詳しく解説していきますね。

産後の状態を理解した食事と運動の組み合わせ

産後ダイエットに限らずですが、ダイエットは食事8割・運動2割と言われています。

身体は食べたものでできている

なぜ食事が重要かというと、身体は食べたものでできているからです。ダイエットをする上で重要な筋肉はタンパク質でできています。タンパク質を多く含むお肉やお魚・卵を摂った後、それを分解して筋肉に変えていくためにはビタミンやミネラルが必要。ビタミンやミネラルは野菜や果物などに含まれているため、バランスの良い食事が重要というわけです。

そのため、運動だけしても食事のバランスや量が適切でないと、筋肉がつかずダイエットがうまくいかないということになってしまいます。

ダイエットの基本原則は消費カロリー > 摂取カロリー

繰り返しになりますが、ダイエットの原則は消費カロリー>摂取カロリーです。よって、いくら運動を頑張っても、それ以上に食べてしまうと痩せられません。しかし、授乳中は食欲が収まらないという方も多く、母乳をあげているからとついつい食べすぎてしまっているケースが多くあります。

つまり産後ダイエットの効果を高めるためには、産後の状態を正しく理解した上で食事管理を徹底する必要があるのです。

産後の摂取カロリーの目安

食事管理の一番のポイントは摂取カロリー。

とはいえ、極端に減らしては赤ちゃんへの栄養が減ってしまうし、自分の体力もなくなってしまうので注意が必要です。

目安としては、一般的な女性の1日の消費カロリーは約1700〜2050kcalと言われていますが、授乳中の女性は1日約2500kcal消費すると言われています。単純計算すると、妊娠前より450〜800kcal多く摂取して良いことになります。ですが、これは妊娠前と比べた場合です。妊娠前はおそらく今よりも運動量が多かったのではないでしょうか。産後、運動する機会が減っている場合はもう少し減らす必要があります。

結論として、授乳中は妊娠前よりも350〜500kcal程度をプラスして摂る程度に留めましょう。

食事管理だけではリバウンドを招きやすいため、運動も必要

前述のとおり食事はとても重要ですが、食事だけのダイエットはリバウンドもしやすいのが特徴です。

なぜなら食事制限はストレスが溜まるだけではなく、カロリー不足で筋肉も落ちてしまうから。ダイエットに成功したとしても、食事制限を解除した途端にオーバーカロリー(摂取カロリー > 消費カロリー)に転じて体重が増えてしまうのです。

このリバウンド対策は、運動を取り入れ、筋肉をつけて脂肪を落とすことで太りにくい身体を作ること。

特に妊娠中はお腹の中の赤ちゃんを守るために、そして産後の体力を蓄えるために身体に脂肪がつきやすくなっています。繰り返しになりますが、食事制限だけでは脂肪よりも筋肉が落ちやすいため、妊娠中についた脂肪を落とすには運動が必須なのです。

このように、産後ダイエットの効果的な手法とは「産後を考慮した摂取カロリーの目安を把握し、正しい食事管理と運動に取り組む」こと。

なお、産後ダイエットにおすすめの食事は以下の記事にまとめています。あわせて、おすすめの運動について次の章で紹介しているのでぜひ最後までご覧ください。

パーソナルジムなどの専門家の指導を受ける

産後ダイエットの効果的な手法がわかっても、なかなか一人では食事管理や運動が難しいという方はパーソナルジムなどで専門家の指導を受けるのがおすすめです。

特に産後ダイエットは小さな子供が常に近くにいて自分自身に集中するのがとても難しいです。その点、託児がついているジムもありますので、思い切って自分に集中する時間を作りましょう。

さらに、育児というのは抱っこや授乳、おむつ替えなど前屈みで背中を丸くして行う動作が非常に多いです。そして、左右どちらかに偏っていることも多く、その状態で自己流でトレーニングをすると腰痛や膝痛など身体を痛めてしまう可能性があります。身体の歪みを整えながらトレーニングをするにはやはり専門家に見てもらうのが良いでしょう。

以上が産後ダイエットの効果を最大限高める方法。パーソナルジムに通う・通わないにかかわらず、まずはチャレンジしてみることが大切です。

ここからは、先ほど解説した「運動」について、

  • 筋トレ
  • ストレッチ
  • トレーニング器具

の順番で解説していきます。どれも自宅で実践可能

まずは産後ダイエットでおすすめの筋トレをご紹介していきます。

産後ダイエットで効果抜群の筋トレ3つ

産後に一番気になる方が多いのがお腹周りです。その次に、背中や太ももなど。

今回はお腹・背中・太もものおすすめのトレーニング方法をご紹介します。

体幹トレーニング

産後のママで痩せたいという部分は圧倒的にお腹周り。妊娠中、赤ちゃんを守るために皮下脂肪がたくさんついています。

実は、お腹の中の赤ちゃんが大きくなるために腹直筋と呼ばれる筋肉が真ん中から裂けて左右に広がっている状態になっています(腹直筋離開)。それが、産後に腹筋に力が入りにくかったり、ぽっこりお腹が戻りにくかったりする原因となっているのです。

ここでは、その離開した腹直筋になるべく負担をかけない方法での体幹トレーニングをご紹介したいと思います。

プランクは腹横筋と呼ばれる筋肉を鍛えるのに効果的なトレーニング。腹横筋はコルセットの役割をしてくれる筋肉でぽっこりお腹を引き締めてくれます。また、骨盤や背骨を安定させてくれるので腰痛などの予防・改善にも効果的なのです。

背中のトレーニング

育児において背中は丸まりっぱなしのことが多いですよね。

抱っこや授乳、おむつ替えなど常に前かがみで背中の筋肉を使う機会がほとんどないのです。よって、背中にはどんどん脂肪がついていきます。

それを解消するために、意識的に背中を動かしていきましょう。背中は大きい筋肉がありますのでここを鍛えると代謝が上がります。また、姿勢が改善されるので全身の筋肉がバランスよく働くようになるのです。

すると、さらに代謝が上がるだけでなく、肩こり解消にも効果的で良いことづくめ。初めは背中が硬くなっているので、動かしづらさや痛みがあるかもしれません。無理せず少しずつ動かせる範囲を広げていきましょう。

スクワット

スクワットはキング・オブ・トレーニングと呼ばれるようにトレーニングの王様。お腹・下半身を中心に全身に効果があるので、ぜひ取り入れてみてください。

私自身、産後5ヶ月で−12kgを達成しましたが赤ちゃんを抱っこしながら、たくさんスクワットをしていました。でも、一人で黙々とスクワットをするのは大変ですのでYouTubeなどの動画を見ながら短い時間で楽しく運動してみてください。

おすすめの動画はこちらです。

産後ダイエットで効果抜群のストレッチ3つ

産後に身体が硬くなっている方も非常に多いです。なぜなら妊娠中はお腹が大きいことにより

  • 身体を動かす範囲が狭くなる
  • リラキシンと呼ばれるホルモンの影響で骨盤が緩み身体が安定しない

ため、全身の筋肉が緊張していたことが原因。そして、産後は前屈みの偏った身体の使い方や慣れない育児などにより身体がますます硬くなるのです。ここでは、骨盤を周りのストレッチと猫背改善のための背中のストレッチをご紹介します。

股関節の前のストレッチ

骨盤の前についている腸腰筋という筋肉は妊娠中から骨盤を安定させるために硬くなりやすく、産後も抱っこ紐の腰ベルトなどで骨盤が前に引っ張られることによりさらに硬くなりやすい部分。

また、赤ちゃんを抱っこしていると、赤ちゃんを落とさないようにするために動作が後ろ重心になりがちがです。重心が後ろにあるとバランスを取るために、ももの前の筋肉の働きが大きくなるため大腿四頭筋と呼ばれる筋肉も硬くなっている方が多いです。こちらの動画を参考に股関節から腿の前までしっかりと伸ばしてみてくださいね。

お尻のストレッチ

妊娠中からホルモンの影響で骨盤が不安定になるため、それを安定させようとお尻の筋肉の緊張が強くなります。

また、猫背で骨盤が後ろに倒れた姿勢になりやすく、それによりお尻が縮んで硬くなってしまうのです。産後は骨盤が広がり歪んでいることも多く、歪みは筋肉を緊張させます。お尻の硬さは股関節の痛みや腰痛につながりやすいですので、しっかりとほぐしていきましょう。

背中のストレッチ

産後、背中のこりや肩こりに悩んでいる方も多いと思います。

背中が丸まり、背中の筋肉が引っ張られた状態で固まっているのが原因。背骨の真っ直ぐに伸ばしたり、後ろに反ったりして背中の筋肉にゆとりを持たせてあげることが大切です。

特に育児における姿勢は肩甲骨の間の背骨(胸椎)が丸くなりがち。腰を反ってしまうと腰痛になりやすいので、腰というよりは背中のやや上の方を伸ばす(反る)イメージでストレッチすると良いでしょう。

産後ダイエットで効果抜群のトレーニング器具3つ

産後ダイエットにおすすめのトレーニング器具をご紹介します。

ストレッチポール

ストレッチポールは背中をほぐすのにとても有効です。

ポールの上に寝ると背骨だけがポールに当たり、背骨の両脇についている脊柱起立筋と呼ばれる筋肉や広背筋などの背筋群の緊張が緩みます。背筋群が緩むことで背中や肩甲骨の可動域が上がり、背筋のトレーニングがより効果的にできるでしょう。ポールの上に寝たまま、足を上げたり手を動かしたりすることで体幹トレーニングとして使うことも可能です。

フォームローラー

フォームローラーは最近よく目にする方も多いのではないでしょうか。

ストレッチポールより短くて扱いやすく、凹凸があるため凝っている部分をピンポイントでほぐすことができるのが良い点です。このフォームローラーのおすすめの使い方は、床に膝を立てて座り、肩甲骨の下あたりにフォームローラーが当たるようにして仰向けになります。この時、フォームローラーは身体に対して横向きです。手は頭の後ろに組んで、ゆっくり上体を反らしたり起こしたりしながら背骨の可動域を上げていきます。

猫背の姿勢が多くなる産後は特におすすめです。

バランスボール

バランスボールは持っているけど使ってないという方もいるかもしれません。

実は、バランスボールは骨盤を動かして背骨の動きを出したり、体幹トレーニングに使ったりと使い方はたくさんあります。赤ちゃんを抱っこしながらバランスボールの上でバウンドすると赤ちゃんも気持ちよく寝てくれて、かつ脚の筋トレにもなります。寝かしつけしながらトレーニングが出来て一石二鳥ですよ。

ここまで産後ダイエットの運動についてご紹介してきましたが、どうしても早く効果を出したいと思うと焦ってしまいがちです。焦ると思ったような効果が出ないことも。次にダイエットを失敗しなためのコツをお伝えします。

産後ダイエットの効果を焦って失敗しないコツ

せっかくダイエットをやろうと頑張っているのに効果が出ないともったいないですよね。

最後に、産後ダイエットの注意点を確認しておきましょう。

過度な食事制限はNG

産後というのはママ自身の身体を回復させる時期でもあり、また授乳や育児に体力が必要です。過度な食事制限は体調を崩したり、ただでさえ妊娠中から筋肉が落ちているところにさらに筋肉を減らしてしまうことにもなりかねません。
繰り返しになりますが、ダイエット成功には筋肉をつけることが不可欠です。筋肉の材料となるタンパク質を中心に摂るように心がけましょう。糖質も制限しすぎるとパワーが出ず、イライラの原因になることも。糖質が多い主食は完全に0にするのではなく、1日のうち1〜2食抜く程度に留めましょう。

家庭・育児をおざなりにしない

ママだって自分の時間をもち、自分の身体に意識を向けることはとても大切です。

家事や育児がある中で限られた時間でのダイエット。YouTubeの動画などを使いながら短時間で効果的にトレーニングしていきましょう。くれぐれもトレーニングに集中してお子さんから目を離さないように気をつけてくださいね。赤ちゃんと一緒にできるトレーニング動画もありますので、ぜひお子さんとスキンシップをとりながらやってみるのも良いと思います。どうしても集中してトレーニングしたいという時は子連れOKのジムなどもありますので、うまく活用していきましょう。

また、パートナーシップも大切にしてダイエットに協力してもらえる環境を作るのもポイント。家庭や育児と両立するのは大変ですが、周りの協力も得ながら、なりたい自分をイメージして頑張りましょう。

 

さてここまでは、産後ダイエットの効果やトレーニングのコツなどについて解説してきました。産後ダイエットの取り組み方はお分かりいただけたかと思いますが、では産後ダイエットはいつから始められばいいのでしょうか。

産後ダイエットはいつから始めるべき?

先に結論を言うと、産後ダイエットは身体の回復を考慮して、産後2~3ヶ月からスタートするのが良いです。そしてゴールデンタイムと呼ばれる、産後6ヶ月までが勝負。

つまりこの産後2-3ヶ月〜6ヶ月の間が産後ダイエットにはベストなのです。

なお、産後ダイエットを始める時期についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

まとめ

産後ダイエットは食事と運動のバランスが大切です。授乳中の方は妊娠前より350〜500kcal程度をプラスして摂るようにし、食べ過ぎや極度の食事制限はしないことが成功の秘訣。適度な食事と運動で健康的にダイエットしていきましょう。

今では真似するだけで楽しく運動ができるYouTube動画がたくさんあります。また、今回ご紹介したストレッチや筋トレをサポートする器具は比較的お手頃価格で手に入るものが多いのでぜひお試しください。

とはいえ、育児をしながら一人でダイエットするのはとても大変です。困った時はパーソナルジムで専門家のアドバイスを受けてみてくださいね。

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本記事の執筆者

理学療法士・パーソナルトレーナー

鈴木裕子

理学療法士・パーソナルトレーナー・2児のママ。つくば市の自宅サロンREPAIRでリハビリからボディメイク、産後ケアなどお客様にあったメニューで健康的な身体作りをサポートしています♪

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