「生理中の断食で痩せた」は危険!おすすめしない理由と痩せるコツを解説 | RE:NOW

「生理中の断食で痩せた」は危険!おすすめしない理由と痩せるコツを解説

  • ダイエットの悩み

管理栄養士・幼児食マイスター

kawano

ダイエットをするなら、できる限り効率よく痩せたいですよね。そんなとき、多くの女性が気にするのが生理周期です。

なかには「生理中に断食をしたら痩せた!」なんて噂もあるんだとか。

結論から言うと、生理中の断食はおすすめしません。体に負担があり、痩せる以上に健康面でのデメリットがあるからです。

この記事では、生理中に断食をおすすめしない理由を解説します。

さらに、生理周期を考慮したダイエット法断食におすすめの時期についてくわしく説明するので、女性ホルモンを味方につけた効率的なダイエットをしたい方は必見です。

生理中に断食して痩せた?おすすめしない3つの理由

断食をすれば食べる量が減るので体重は減りますが、体脂肪が減ったわけではありません。あくまで断食は胃腸の休息のために行なうものと理解しましょう。

その点を理解していれば、断食は悪い物ではないです。

ただ、生理中の断食はおすすめしません

理由は3つです。

  1. エネルギー代謝が落ちる
  2. 栄養不足になりやすい
  3. 貧血を招く

順に解説します。

1.エネルギー代謝が落ちる

女性ホルモンが急激に減って迎える生理中は体温も低く、いつもより基礎代謝量が減りやすい状態です。ここで断食をすれば、必要なエネルギーすら補えず、代謝が落ちる可能性があります。

代謝とは、食べたものから必要なエネルギーを得るためのシステムです。エネルギー代謝が良ければ食べたものを効率よく利用できるようになり、体脂肪も増えにくくなります

生理中に断食でエネルギー代謝を落とせば、痩せにくくなるかもしれません。

2.栄養不足になりやすい

女性ホルモンの影響で自律神経のバランスが崩れる生理中は、いつも以上に体が繊細な時期。断食をしたために必要な栄養素まで不足すれば、体に悪い影響が出てきます。

例えば、倦怠感や鬱傾向、肌がカサつく、髪の毛がパサパサになる…など。痩せて美しくなりたいのに、心身が病んでしまっては元も子もありません。

事実、生理中に断食をして体調を崩したというツイートがありました。

長期間の休暇に断食をしたが、偶然生理が重なったためか、体調不良になってしまったようです。体のバランスが崩れやすい生理中の栄養不足は、やはりリスキーですね。

キレイに痩せたいのなら、生理中の断食で栄養不足になる事態は避けましょう

3.貧血を招く

生理中の断食は貧血を招くことがあります。

生理中はたくさんの血液を失うので、もともと貧血になりやすい時期です。その状態で断食をすると、血液の生成に必要な栄養素がさらに不足してしまい、症状が悪化してしまう可能性もあります。

貧血になると各細胞で必要な酸素や栄養素を補えなくなり、頭痛やめまいを起こします。また代謝が落ちることもあり、ダイエットに対するデメリットも増えてしまうのです。

以上より、生理中の断食はできれば控えましょう。

では、断食は生理周期のどのタイミングで行うのがベストなのでしょうか?

断食するなら生理後1~2週間以内がおすすめ!

断食したいのであれば、生理が終わった後の1~2週間がおすすめ。女性ホルモンの影響で、心も体も調子が良い時期だからです。

生理後1~2週間にかけ、女性ホルモンのエストロゲンが分泌されます。エストロゲンは女性らしさを引き出す作用があるほか、肌を美しくしたり気持ちを前向きにしたり、プラスの働きが多いです。

この時期はエネルギーや栄養素の代謝もスムーズで、女性にとって好調期!断食やダイエットをするのにおすすめの時期なのです。

生理中より生理後!おすすめ断食プラン

断食をするのであれば、生理中よりも好調期の生理後がおすすめです。

そして、断食はむやみに食事を抜くのではなく、準備期・絶食期・回復期の3ステップでプランを組むようにしましょう。

  • 準備期:絶食前にお腹をならす期間。お腹にやさしい食事を1日実施が目安。
  • 絶食期:断食の期間。水分はたっぷり、ビタミンやミネラルのサプリメントを必要に応じて摂取。
  • 回復期:食事をとるまでお腹の働きを回復させる期間。お腹にやさしい食事を2~4日。

準備期

準備期は、断食に向けて胃腸を少しずつ慣らす時期です。油物や動物性食品を避け、お粥や野菜スープなどお腹にやさしいものを食べます。

断食する前に1~2日かけて行うようにしましょう。

断食期

断食中は基本的に固形物はとりません。水分をしっかりと摂り、必要な方は酵素やサプリメントで栄養素を補います。

断食する期間は無理のない範囲で取り組みましょう。体調でおかしな点があれば、すぐに中止することをおすすめします。

回復期

断食成功の要である回復期。急に食事を戻すのではなく、徐々にお腹の働きを戻せるよう、準備期同様にお腹にやさしい食事を心がけます。

くわしい内容を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

生理中は断食よりも体にやさしいダイエットを意識する

断食はおすすめできませんが、生理中にダイエットをやめてしまうのも落ち着きませんよね。

生理中におすすめなのが「体にやさしいダイエット」です。

次の5つを意識してみてください。

  1. 暴飲暴食は避ける
  2. ストレッチで体をほぐす
  3. 水分は常温で1.5L以上をとる
  4. 体を冷さない
  5. 睡眠を十分にとる

1.暴飲暴食は避ける

暴飲暴食は避けましょう。生理前から生理中は暴飲暴食に走りがちですが、そこは食欲をグッと抑えることが大切です。

生理中に暴飲暴食をすると、いつも以上に浮腫みやすくなります。浮腫みのせいで血流が滞れば、痩せにくくなるだけでなく、生理痛を悪化させてしまうことも。

また、生理中に食べ過ぎる日が続くと、生理後のキラキラ期に調整するのが大変です。そのため、生理後は断食に向けて準備食を始めるのがいいでしょう。

異常な食欲はグッと抑え、暴飲暴食だけは避けることをおすすめします。

2.ストレッチで体をほぐす

特別な運動は無理にする必要はありませんが、体をほぐすためにストレッチを取り入れましょう。とくに骨盤まわりをほぐすストレッチはおすすめです。

おすすめのストレッチ動画を2つアップしておきます。

おすすめストレッチ①

おすすめストレッチ②

どちらも、骨盤周りをゆっくり大きく動かし、下腹部から下半身にかけての血流を促すストレッチです。

体をほぐすと、血流が良くなって体温が上がります。体温が上がれば生理中の体調もケアしやすいですし、代謝を維持できるので太りにくいです。

生理痛の緩和にもつながることがあるので、ぜひお試しください。

3.水分は常温で1.5L以上をとる

水分は1日1.5Lを目安に十分にとり、体の循環を促します。冷蔵庫で冷たくなった水やお茶よりも、常温もしくは体温程度に温めたものがおすすめです。

私たちは1日に1.2Lの水分を排泄しています。水分が不足すると代謝がうまくいかなくなるので、痩せるためには水分摂取は欠かせません。

また冷たい物を飲むと、胃腸が冷えて体温は下がりやすくなります。生理中もダイエット中も、体温は下がらない方が体にやさしいです。

冷たい物をゴクゴク飲むのはできる限り避け、常温の水やお茶を小まめに飲むようにしましょう。

4.体を冷さない

生理中もダイエットも体温をできるだけ高く維持したいので、体を冷やさないようにしましょう。とくにお腹周りが冷えると、体脂肪もたまりやすいですし、生理痛を招く原因にもなります。

体を温める具体的な方法は次の通りです。

  • 温かい飲み物を小まめに飲む
  • お腹周り・足先をホッカイロや湯たんぽで温める
  • お腹周り・足は厚着する

先にお伝えした水分摂取を白湯や温かいお茶にすると、体の内側からポカポカします。お腹周りや足を物理的に温めるのも効果的です。

冷え性に悩んでいる方も、ぜひお試しくださいね。

5.睡眠を十分にとる

生理中は体をしっかりと休めたいので、睡眠を十分にとりましょう。睡眠中に分泌される成長ホルモンが体脂肪の燃焼を促すので、ダイエット中も良質な睡眠は欠かせません。

できれば日をまたぐ前に入眠し、6~8時間眠れるのが理想です。眠るときも体が冷えないようにすると、気持ちよく眠れるのでおすすめですよ。

また、眠る前に先ほど紹介したストレッチをしても良いですね。体をほぐして血流を改善してからベッドに入れば、就寝中の体脂肪燃焼も促進されるはずです。

生理周期は効率よく痩せたい女性の味方

生理周期を考慮すると効率よく痩せられます。女性ホルモンは代謝や食欲、メンタルに大きな影響を与えるからです。

ここでは、生理周期に合わせたダイエット法をお伝えします。

生理後1~2週間:キラキラ期!ダイエットに励もう

生理後の1~2週間は女性のキラキラ期です。ダイエットの効果を感じやすい時期なので、しっかり取り組みましょう。

女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、生理後2週間程度は前者のエストロゲンが優位になります。

エストロゲンはダイエットをサポートするような作用をもっているほか、気持ちを前向きにする作用も。

よって、分泌が増える生理直後から排卵までの1~2週間は、痩せるのにおすすめの時期です。

生理前2~3週間:体重が減りにくい時期、マイペースに取り組もう

排卵後から生理前2~3週間では、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が増えます。

プロゲステロンは妊娠の準備をサポートするホルモンで、いつ赤ちゃんがきてもいいように栄養素を体に蓄えておこうとします。水分や脂肪を貯めやすいため、痩せにくいと言われる時期です。

この時期にがむしゃらに頑張ると、効果をいまいち感じられなくてモチベーションが下がります。また生理前は体調の変化を感じやすい方もいるので、無理は禁物。

肩の力を抜いて、マイペースに取り組みましょう

生理中:体を大事にするため、ダイエットはお休みしてもOK

生理中は無理に減量すると負担がかかるので、体重をキープできればOKとしましょう。

女性ホルモンの影響で、いまいちダイエットに気乗りしない時期。自律神経のバランスも崩れやすく、体は不調を感じやすいので、生理前以上に無理をしてはいけません。

無理に減らす必要はないので、もう少し緩く考えて大丈夫。「暴飲暴食は控えよう」「身体を伸ばすストレッチはやっておこう」など、できることを続けましょう。

まとめ

生理中の断食はおすすめできません。たくさんの血液を失ううえに栄養素まで断ってしまうのは、体に負担が大きいからです。

女性が断食を行なうのなら、体調もメンタルも整いやすい生理後1~2週間が良いでしょう。ただ絶食するだけでなく、準備期や回復期などきちんとステップを踏むと効果を感じやすいです。

生理周期を味方につけると、女性はダイエットがスムーズになります!ぜひ意識してみてくださいね。

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本記事の執筆者

管理栄養士・幼児食マイスター

kawano

クリニックでの栄養指導を担当。ちょっとした栄養の疑問に答えるブログを運営。食生活の悩みに全力で答えられるよう頑張っています♪

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