基礎代謝が高いのに太っているのはなぜ?痩せられない原因を徹底解説 2022.10.11 ダイエットの悩み 元パーソナルトレーナー兼スタジオインストラクター RE:NOW編集部 hoshino 「基礎代謝が高いのになぜか太っている…」 「基礎代謝が高ければ自然に痩せるんじゃないの?」 このような疑問にお答えいます。 ダイエットをしようとすると「基礎代謝」という言葉をよく耳にしますよね。 基礎代謝とは、安静時でも消費されるエネルギーのことであり、一般的には基礎代謝が高ければ体脂肪は減りやすくなります。 それとは裏腹に、太っている人の基礎代謝が高いことも事実です。なんだか矛盾しているように思えますが、これにはきちんとた理由があります。 今回は現役トレーナーである私が、太っている人の基礎代謝が高い理由や痩せられない原因を解説します。 最後に、基礎代謝を上げる方法4選もご紹介するので、ぜひ試してみましょう。 太っている人の基礎代謝が高い理由 人間は運動以外にも、体温を維持したり臓器や脳を働かせたり、生命維持のためにエネルギーを消費しつづけています。 このときに消費されるエネルギーが基礎代謝です。太っている人は体重が重い(体脂肪が多い)ため、呼吸をするにしろ、臓器を動かすにしろ、多くのエネルギーを必要とします。 たとえば、10キロの錘(おもり)を身につけた生活とそうでない生活だと、明らかに前者の方が疲れますよね。 太っているということはそれだけ身体に負荷がかかっており、多くのエネルギーが必要なのです。 とはいえ、基礎代謝が高くても痩せるとは限りません。その理由を次で解説します。 基礎代謝が高い人でも痩せるとは限らない 基礎代謝が高くても痩せるとは限らない理由は、下記の2つです。 ・摂取カロリーが多い ・運動不足 順番に解説しますね。 摂取カロリーが多い 痩せるためには「消費カロリー>摂取カロリー」の状態をつくる必要があります。消費カロリーは、基礎代謝量と活動量(運動や日常動作など)から算出されるため、一般的に太っている人ほど多いです。 しかし太っている人は上記のバランスが逆になっており、摂取カロリー(食事)を摂り過ぎています。そうなると、余分なカロリーを消費しきれず、体重・体脂肪が減らないのです。 痩せるにはまず、いつもより食事量を抑え、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態をつくらなければいけません。 運動不足 運動不足によって活動量が低下すると、余分なエネルギーが消費されにくくなります。そうなると、基礎代謝が高くても痩せられません。 前述のとおり、痩せるためには消費カロリーを増やし、摂取カロリーを減らすことが大切です。 消費カロリーを意図的に増やすには活動量を上げる必要があるので、ウォーキングやジョギング、筋トレなどを日常的におこないましょう。 繰り返しですが、痩せるためには消費カロリーよりも摂取カロリーを抑えなければいけません。そのためには、食べ過ぎを避けるのはもちろん、活動量を増やし、基礎代謝量を減らさないことが重要です。 ダイエット中に基礎代謝を下げない方法4選 基礎代謝を上げる方法は4つ。 1.生活習慣 2.食事 3.体温 4.運動 順番に解説しますので、ぜひ実践してみましょう。 1.生活習慣 基礎代謝量のうち最も多くエネルギーを消費するのが肝臓であり、その割合はなんと「27%」です。 肝臓は各栄養素やアルコールなどを代謝する働きがあるため、生活習慣に関わりの深い臓器といえます。 すなわち、正しい生活習慣こそが何よりも基礎代謝を上げるポイント。 生活習慣が整うと活動的になり、相乗効果でエネルギー消費します。 2.食事 基礎代謝を上げるには、内臓の動きを活発化させる必要があります。 ビタミンB2やB6、ビタミンEなどは内臓の動きを活発化させ、美容にも効果的です。 上記の栄養素は、マグロやナッツ類に含まれます。そのため食事ではマグロやナッツ類を意識して食べるようにしましょう。 3.体温 体温が1度上がるだけで、基礎代謝が13%も上がります。 体温が上がることで内臓機能の働きも良くなり、さらに基礎代謝アップ。 具体的には、毎日お風呂の湯船に浸かることがポイント。 また、冷たい飲み物は抑えて、朝晩に白湯を飲むのもおすすめです。 環境面を見直して、体温調節をしていきましょう。 4.運動 運動によって筋肉量を増やすことも、基礎代謝アップには効果的です。 筋肉が消費するエネルギーは基礎代謝量の約18%を占めています。 つまり運動、とくに筋トレで筋肉量を増やせれば、それに応じて基礎代謝もアップするわけです。 なかでも「脚・胸・背中」のような大きな筋肉を中心に鍛えると、効率的に筋肉量を増やせます。 基礎代謝の計算方法 ダイエットを成功させるには、自分の基礎代謝量をあらかじめ知っておく必要があります。 ここからは、以下2つの計算方法をご紹介。 ・厚生労働省推奨の推定式 ・ハリス・ベネディクト式 順を追って解説します。 厚生労働省推奨の推定式 以下、厚生労働省が設定している基礎代謝基準値です。 基礎代謝基準値 年齢 男性 女性 18歳~29歳 24 22.1 30歳~49歳 22.3 21.7 50歳~69歳 21.5 20.7 ※参考:厚生労働省「加齢とエネルギー代謝」 例えば、体重55キロの40歳女性の場合は、21.7×55=1193キロカロリーになります。 ハリス・ベネディクト式 欧米人用に作られた式のため、日本人に当てはめると高めの数値が表示されます。 ・女性:655.1+(9.56×体重)+(1.85×身長)-(4.68×年齢) ・男性:66.47+(13.75×体重)+(5.00×身長)-(6.78×年齢) 例えば、身長175センチ体重65キロの45歳男性の場合は、66.47+(13.75×65)+(5.00×175)-(6.78×45)=1530キロカロリーになります。 一般成人の平均値としては、女性が1200キロカロリー、男性は1500キロカロリーとされています。 まずは、自分の基礎代謝を計算してみましょう。 まとめ 太っている人の基礎代謝は高いですが、だからといって痩せやすいとは言えません。 確かに太っている人は痩せ型の人に比べ、消費するエネルギー量は高いです。しかし、消費エネルギーに対して食事量が多かったり運動不足だったりすれば、痩せることは難しいでしょう。 まずは日々の食生活や運動習慣などを見直し、基礎代謝を下げないようダイエットに励んでくださいね。 [xyz-ihs snippet=”snippet-view-at-end”] Let’s SHARE!